17 Jun 2007アイアンマンジャパン Swim:3.8km/Bike:180km/Run:42.2km  

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Run/42.195km

私はこの10年間、すべてのレースで200位以内をキープしてきた。今回も、200位以内が、最低の目標である。この目標を達成するには、少なくとも75人を抜かなければならない。その覚悟でランをスタートした。

幸運なことに、ランはスタートから調子が良かった。良すぎて、最初の1kmを4:35で走ってしまったくらいだ。走り始めてすぐに、今日は好タイムが出ると確信できた。

7km地点で「257位」と言われた。あと58人だ。
10kmを48分30秒で通過。絶好調のバッターは、「球が止まって見える」そうだが、今日の私には、前を行く選手が「止まって見えた」。(すんません、調子に乗って言い過ぎました)

15kmを過ぎてペースダウンしたものの、ハーフを1時間45分30秒で通過した。ほぼ5:00/kmのペース。アイアンマンで、このペースで走ると、おもしろいように追い抜いていくことができる。

12km地点で、女子トップを独走する今泉選手を抜いた。但し、彼女は2周回目(30km)、私は1周目(12km)である。これでは、自慢にはなりません。


ランコースも結構アップダウンがある。でも、好きなコース。過去3回走って、3時間50分を超えたことがない。

20kmを過ぎると、いくら調子が良くても疲労を隠せなくなる。さらに、暑さも負担になってくる。エイドステーションでは、氷水を頭からかぶり、氷を口に含み、その冷たさで暑さを紛らわしながら走る。エネルギー切れが怖いので、バナナやサプリメントを積極的に補給した。

水をかぶって身体と頭を冷却し、スポーツドリンクで水分を摂り、バナナでエネルギーを補給すると、エイドステーションには20秒以上、立ち止まることになる。大きなロスだ。しかし、そうしないと、30℃近い気温の下で走り切ることはできない。プロも、エイドステーションでは立ち止まる。

私の場合、トライアスロンのランでは23kmから25kmが、一番つらくなる。いつもは、ここでペースを落とすのだが、今回は「ここを我慢すれば、また調子が戻ってくる」と自分に言い聞かせて、我慢してペースを維持して走り続けた。

22.5kmのチェックポイントを1:54:27で通過。エイドステーションで立ち止まりながらも平均ペースは5:05/km。

26kmを超えると、周回遅れが出てくるので、どんどん追い抜いて行ける。そのため、ペースを維持しやすい。さすがに30km手前からペースダウンを余儀なくされるが、問題はなし。35km前後は、アップダウンが激しくなるが、これも難なくクリアした。

 




市内の中心部に入って来ると、観客も一気に増えて来る。
ゴールまで、あと500m。もう何の不安もない、暑さも気にならない、痛みも疲労も感じない。
「やっと終わる」のではなく、「もう終わってしまうのか」と、少し寂しい気さえした。

ゴールのある五島高校の門をくぐる。ゴール手前100mは、観客でいっぱいだ。大人も子供も、手を差し出し、タッチを求めてくる。一人ひとりとタッチを交わし、アイアンマンレースのクライマックスを楽しんだ。その横を猛ダッシュで抜いて行く選手がいた。でも全然気にならなかった。順位なんかどうでもいい。そんなことより、私は、もう少しだけレースの中にいたいと思った。




莫大なトレーニング時間、レースの緊張と恐怖感、極限の苦痛と引き換えに、ゴールで「アイアンマン」の称号を得る。
(プロから2分遅れでスタートしているので、実際のタイムは表示よりも2分速い)

朝の7:00にスタートして11時間24分17。18:24:34、私のアイアンマンジャパンは、終わった。
予想外の高温多湿の中、3:42:34(64位)で42.195kmを走りきった。最後のランでやっと納得のいく走りができ、136人を抜いた。結局、総合139位だった。



レースは、男子は韓国のパク・ビョンホン選手(35)が8時間46分32秒で、
女子は神奈川県の今泉奈緒美選手(24)が9時間44分11秒で共にアイアンマン初優勝を飾った。

パク選手は私と写真を撮ったご利益、今泉選手は私に抜かれたご利益があったのだろう。たぶん。

 

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